About Root Canal Treatment

根管治療後になぜ再発するのでしょうか?

神経を取った歯なのにまた痛みが出てきた、以前に根の治療を行った歯が腫れてきた。歯科医院に行くと「根の先に膿がたまっていますね」と言われた。神経を取る治療を受けた後で、なぜそのようなことが起きるのでしょう。

これは根の治療が非常に難しい治療であることが関係しています。

保険診療における制約と限界

いわゆる保険診療で認められている歯の根の治療は、使用できる器材、薬剤、治療時間に厳格な制約があるため、精度の高い治療を行うことは困難です。
根の形態は複雑です。微細な根管内部の確認に必要なマイクロスコープや、細菌感染を防ぐラバーダムの利用が難しく、十分な時間を確保できないため、根の中に細菌が取り残される可能性が高まります。結果として、再発リスクを抑えた質の高い治療の実現は困難となります。

自費の精密根管治療で再発リスクを軽減

当院が自費での精密根管治療をおすすめするのは、再発リスクを最小限に抑え、大切な歯を長期間保存するためです。自費診療だからこそ実現できる、以下の3つの要素が治療の確実性を高めます。

マイクロスコープの使用

カールツァイス社製マイクロスコープを使用し、根管内部を明るく拡大して確認しながら治療を行います。肉眼では見落とされていた感染源や微細なひび割れも正確に把握します。

ラバーダム防湿の徹底

治療部位を唾液や細菌から隔離するラバーダム防湿を必須で行い、治療中の歯の再感染を予防します。

ニッケルチタン製ファイル

柔軟で精度の高いニッケルチタン製ファイルを使用し、複雑に湾曲した根管のすみずみまで徹底的に清掃・消毒が可能です。

Preventing Recurrence

再発しないために重要な考え方

根の治療を数か月も続けたけれど、『抜きましょう』と宣告された、いよいよダメになったと言われたから、根の治療で歯を抜かずに済ませたい。これでは、手遅れの場合があります。

Point!

歯の根の治療は初手こそ大事

歯を失わないための最大のキーポイントは、初期の根の治療にあります。

初めて神経を取る治療の時に、根の治療に精通した歯科医師のもとで精密な治療を受けることこそが最も有効な再発予防策と言えます。遅くとも2度目の根の治療までが、その歯が失われるかどうかの未来がかかっています。これには以下のデータの裏付けがあります。

繰り返しの治療

難症例への対応(外科的処置と成功率)

担当医が精密な根管治療を行ったとしても、複雑な管の先まで消毒が及ばない場合や、根の外側まで感染が及んでいる場合などでは症状が改善しないこともあります。そのようなケースでは、想定される感染源を直接取り除く、外科的な処置が適用となります。マイクロスコープを用いた外科的歯内療法(歯根尖切除を伴う逆根管治療や意図的再植)は、従来の手法に比べて格段に成功率が高く、有効な治療法として確立されています。

根管治療の限界と抜歯の判断基準

残念ながら根管治療に熟知した歯科医師でも歯を残すことができない場合があります。それは、根が割れてしまっている(破折)ケースや、むし歯が深すぎて、根がほとんど残らないケースです。このような時には、根管治療の適応とならないため、抜歯の提案を致します。歯にひびが入っている場合も非常に難しいケースです。

ひびの進行が予測されるため、程度によっては抜歯を勧めることもありえます。どうしても歯の保存を希望される方へは、将来的な破折による抜歯リスクを理解していただいた上で根管治療を行っております。

根管治療と再発予防のポイント

  • Point01

    根の形態は複雑

    根の形態は複雑なので、精密な歯の根の治療には時間をかけて行う必要があります。

  • Point02

    ラバーダム防湿は必須

    細菌感染防止への有効な案として、患部に水分が入り込まないためのゴムのシート(ラバーダム)を使用します。

  • Point03

    マイクロスコープは必要

    マイクロスコープを通して、拡大、明視下での治療で精度がアップします。

  • Point04

    NiTiファイルを使用する

    複雑、湾曲している根の形に沿いやすいように、柔軟性のある、NiTiファイル(ニッケルチタンファイル)を用いて治療します。

  • Point05

    必要に応じCTを撮影する

    病変の広がりや、歯の根が割れていないかどうかを調べます。

  • Point06

    精密根管治療は保険だけでは困難

    精密な根管治療は保険外の自由診療費用がかかります。保険診療で最善の手を尽くす適正な治療は困難です。