未来健康通信2025年5月号
【今月の特集】
『五月病と歯の健康』
●五月病とは?
5月は新年度や新生活など新しい環境になってから1ヶ月が経ち、慣れない環境や人間関係によって疲れがたまり心身の不調が表れてくる、いわゆる「五月病」を発病する人が多数います。「五月病」は、不眠や食欲不振、無気力など精神面での不調が大きな割合を占めている一方で、心身だけでなく口腔内にも影響を及ぼします。
●五月病が歯に及ぼす影響
①虫歯・歯周病のリスクが高まる
五月病により自律神経のバランスが乱れると、体の抵抗力が落ちたり、唾液の分泌量が減少したりします。それに伴い、唾液の持つ抗菌作用や初期の虫歯を自然治癒させる再石灰化という働きが弱くなり、虫歯・歯周病のリスクが高くなります。
②歯ぎしり
自律神経の乱れは、ストレスを感じやすくなることにつながります。そのストレスによって引き起こされやすくなるのが歯ぎしりです。歯ぎしりは歯がすり減ったり割れたりすることや顎関節症、知覚過敏など様々なトラブルを起こします。また、睡眠中に起こるため睡眠の質の低下も引き起こします。
③噛み合わせ
人はストレスがたまり交感神経が優位に働くことで、全身に力が入り無意識に歯を噛みしめてしまう傾向があります。歯に過剰な力が加わることで噛み合わせが悪くなり、顎関節症や歯の磨き残しによる虫歯・歯周病のリスクが高まります。
●自律神経を高めよう
歯の健康も脅かす「五月病」を防ぐためには、自律神経を整える必要があります。自律神経を高めるには以下のような方法があります。
☆睡眠リズムを整える
睡眠は自律神経に大きな影響を及ぼすため、規則正しい睡眠を心がけることが大切です。決まった時間に布団に入り、決まった時間に起きて朝日を浴びることで体内時計が整います。
☆運動やストレッチを行う
運動やストレッチなど定期的に体を動かすことで、身体的な健康を維持するだけでなく、ストレス発散になり心の健康を守ることができます。
歯磨きや歯間ブラシなどの毎日のセルフケアと、歯科での定期的な健診を行うとともに、自律神経を整え、お口の健康を保っていきましょう。
【Drブログ】
Dr. 山田真衣
『今年のGW』 ※本記事はGW前に作成しております。
皆さんはゴールデンウィークのご予定は立てられましたか?秋田に引っ越してから、地元の神奈川へ帰省するのは年に一度くらいで、今年はゴールデンウィークを使って帰ろうかと考えています。帰省は両親や友人と久しぶりに会える機会でありとても楽しみなのですが、いざ帰るとなると、やる事が思いつかなくなるのも帰省の難しいところです。地元である鎌倉は有名な観光地で時期に関わらず年中混んでいるため、近寄ることも避けたいと思ってしまいます。いろいろと考えた結果、とある1日に隣接県である静岡へ日帰り旅行を計画しました。秋田から静岡に行くとなると宿泊の用意などが必要ですが、神奈川からであれば日帰りで行けます。今回の旅行の1番の目的は、某有名ハンバーグ店へ行くこと。このお店は静岡県以外には店舗がなく、人生で一度は食べてみたいと思っていたお店です。その他にも何箇所か行きたいところがあるのですが、調べれば調べるほど静岡県の広大さに驚きます。静岡県の東西の長さは約155km、南北の長さは約118kmあり、海岸線の総距離はなんと約500kmもあるのです(ちなみに秋田県は東西が約70km、南北が約170km)。1日でまわるには広すぎるので、今回は浜松市(西部)もしくは静岡市(東部)に絞って行こうと考えています。当日お天気に恵まれますように!
【そこが聞きたい!Q&A】
今月の担当 Dr. いわなみ よういち
Q. 入れ歯を入れると痛いのはなぜか?
A. 入れ歯を使い始めると、誰でも最初は違和感や痛みを覚えるといいます。数日でなじむ方もいれば、いつまでも症状が続く方もいます。原因の多くが、粘膜に対する床のあたり方やかみ合わせの調節がうまくいかず、特定のところにばかり力が加わっている場合などが関係しています。食い込みが強い部分を削ったり、かみ合わせを調整することで症状が徐々に落ち着いていきます。年とともに歯茎がやせて、口の中が変形したような場合も痛みが出やすいので、定期的に歯科医院で入れ歯の具合をチェックしてもらいましょう。