未来健康通信2025年8月号
【今月の特集】
『シーラントって何?』
◇シーラントとは?
虫歯になりやすい歯の溝をプラスチックで保護する処置のことです。乳歯や生えたばかりの永久歯は大人の歯と比べると脆いため、虫歯になりやすいといわれています。
特に、奥歯の溝は歯ブラシが届きにくいため、最も虫歯になりやすい部位といえます。シーラントによって歯の溝を平らにすることで、こどもの歯を虫歯から守り、フッ素が含まれているシーラントもあるため、歯を強くする効果も期待できます。
◇シーラントを行う時期
乳歯や永久歯はすべて同時に生えるわけではないので、施術に適した時期は異なります。
乳臼歯が生え始めるのは4〜5歳頃、最初に生える永久歯は5〜6歳頃ですので、シーラントを検討する場合は、4〜6歳頃に歯科医院を受診するのがよいでしょう。
定期的に歯科に通いお口の中をチェックしてもらうことで、永久歯に生え変わる良いタイミングでシーラントをすることができます。
ただし、シーラントは奥歯の溝や前歯の裏の溝を埋める処置のため、歯と歯の間や歯と歯茎の間などには処置できません。シーラントをしたから大丈夫!と安心しすぎず、毎日のホームケアをしっかり行うことが大切です。
●メリット :子供の歯を虫歯から守ることができる
歯を削ることを避けられる
●デメリット:取れることがある
虫歯を完全に予防できるわけではない
◇シーラントの流れ
シーラントは、比較的短い時間でできる治療です。
次の1〜5の順番で処置を行い、基本的に1回の治療で完了します。
1.歯をクリーニングする
2.シーラントを接着させるための薬剤を塗る
3.歯の溝にシーラント材(レジン)を詰める
4.光を照射してシーラント材を固める
5.かみ合わせをチェックする
◇まとめ
シーラントを行った歯は、4年で60%の虫歯を減らすことができるというデータもあります。そのため、できるだけシーラントを行うことをおすすめします。しかし、シーラントを行っても、100%むし歯を予防できるわけではありませんので、ホームケアを怠り油断しているとむし歯になってしまいます。治療後も毎日の仕上げ磨きを念入りに行い、定期的に歯科医院でのクリーニングを受けましょう。
【Drブログ】
Dr. 山田 真衣
『歯磨き』
みなさんは歯磨きにルーティーンはありますか?今回は歯磨きの最近のこだわりについてお話ししようと思います。
① デンタルフロス、歯間ブラシを最初に使う
歯磨きの最後に使用される方が多いかと思いますが、最初に使うのもおすすめです。フロスや歯間ブラシを最初に使うことで、歯と歯の間(歯間といいます)の汚れを落とすことができるので、その後使用する歯磨剤を歯間にも行き届かせることができます。
② 歯ブラシは磨きにくいところから
歯ブラシを口の中にいれたら、まずどこから磨き始めますか?磨きにくいところ、磨き忘れるところから始めることでムラなく全体を磨くことが出来ます。磨きにくいところは奥歯、磨き忘れるところは舌の面や歯間が代表的です。実際に歯科医院での歯磨き指導ではこういった箇所をチェックしています。
③ うがいは少量の水で1回まで
歯磨きが終わると水でうがいをしますが、口の中の歯磨剤を全て出すまで何回もうがいをしていませんか?歯磨剤にはフッ素が多く含まれていますが、何度もうがいをしてしまうとフッ素も流れ出てしまいます。フッ素は歯に付いている時間が長いほど、歯に浸透して効果を発揮しますので、口の中に少し歯磨剤が残るように少量の水で、うがいは1回までを推奨します。①で歯間の清掃を最初に行うのも歯間にフッ素を届けるためです。
当院では定期的に歯磨き指導を行っておりますが、日常の歯磨きで難しいことや困ったことがあれば、歯科衛生士・歯科医師に教えてください。
【そこが聞きたい!Q&A】
今月の担当
Dr. いわなみ よういち
Q. たばこを吸っていると歯が抜ける?
A. 歯周病は、細菌と免疫細胞との闘いですから、からだの抵抗力が強ければ歯周病菌の活動を抑制し、症状の進行を遅らせることができます。しかし喫煙者の場合、歯肉や口の粘膜から吸収されるニコチンなどが、免疫細胞の正常な機能を奪うため、からだの抵抗力が弱まり、細菌が活動しやすくなります。そして、傷を治す細胞の働きも鈍るので、歯周病の治療を受けても歯科医師が期待したように治らないこともあります。また喫煙者の方は、歯周病にかかっても目立った症状が少なく、気が付いたら手遅れということも十分あり得ます。喫煙は歯周病を悪化させ、歯を支える骨を溶かし歯が抜け落ちるリスクを高めます。
結論としては、断然、禁煙をした方がいいと言えます。