未来健康通信2025年10月号

【今月の特集】

『虫歯にならないように自分ができること』

鏡を見て虫歯らしきものを見つけたときや、歯の痛みなどの自覚症状があらわれたとき、虫歯を自分で治せないものか?と考えたことはありませんか。虫歯はある段階まではご自身のホームケアでくい止めることができます。

○虫歯の5段階
CO…虫歯の初期段階で、歯の表面が濃い白、もしくは茶色っぽく変色しています。この段階では再石灰化を期待できます。
C1…歯の表面にあるエナメル質が溶けた状態で、小さな穴が開くこともありますが、痛みなどの自覚症状はありません。この段階では、ご自身のホームケアで進行を遅らせることができます。
C2…虫歯が象牙質まで達した状態です。冷たいものを食べた時などに痛む場合があります。歯科医院での治療が必要です。
C3…虫歯が神経にまで到達した状態です。強い痛みがあり、歯の奥深くまで炎症が広がる恐れもありますので、早急な治療が必要です。
C4…歯の大部分が欠損した状態です。神経まで蝕まれ尽くしているため、ほとんどのケースで痛みを感じません。この段階では抜歯が必要です。

虫歯の進行度を示す5段階のうち「CO」と「C1」までは、ご自身のホームケアで進行をくい止めることができます。歯は「脱灰」、「再石灰化」のサイクルを繰り返していますが、再石灰化では歯の表面にリンやカルシウムが戻り、虫歯を治癒させる作用を生み出します。効率よく再石灰化を進めることができれば、治療を必要とするC2まで進行しないよう、くい止めることができます。

○虫歯を進行させない6つの方法
①正しくブラッシングをする
・丁寧に1~2本ずつ磨くことを意識する
・歯と歯茎を傷付けないように、軽い力で小刻みに磨く
・歯と歯茎の境目はとくに優しく、汚れをかき出すように磨く
・歯と歯の間は歯間ブラシなどを使って磨く

②フッ化ナトリウム入り歯磨き粉を使う
歯磨き粉を使う場合は「フッ化ナトリウム入り」のものを選びましょう。フッ化ナトリウムには、歯の表面のエナメル質を強化する作用や、再石灰化を効率よく進める作用があります。とくにフッ化ナトリウム濃度が1450ppmの歯磨き粉からは強い作用を期待できるためおすすめです。

③デンタルフロス、歯間ブラシを使う
デンタルフロスを使うと、通常の歯磨きだけでは落とし切れない歯垢や歯石も落としやすくなります。先述した「歯間ブラシ」は主に歯周病予防のために使うものですが、デンタルフロスは虫歯予防の作用がより強いアイテムなので、ケアする箇所にあわせて上手に併用するとよいでしょう。

④キシリトールガムを噛む
キシリトールには虫歯の進行を予防する作用があります。さらにガムを噛むことで唾液の分泌を促進し、再石灰化を促す作用にも期待できます。砂糖が使われていないキシリトールガムの購入がおすすめです

⑤食生活を見直す
虫歯を引き起こすショ糖の摂取を制限するなど、食生活の見直しも検討しましょう。また、間食をすると口腔内が酸性になる時間が増え、虫歯が発生・進行しやすい状態が生まれます。間食を控え、食後は正しいブラッシングを徹底することで、虫歯になりにくい口腔内環境を生み出すことが可能です

⑥口腔内の乾燥を防ぐ
口腔内が乾燥していると、虫歯菌のエサになるプラークが付きやすくなるため要注意です。水分をとって口腔内を潤すよう意識しましょう。唾液には再石灰化を促す作用や、虫歯菌の活動を抑える作用があるため、ガムを噛むなどして唾液の分泌を増やすこともおすすめします。

〈歯医者さんで定期クリーニングを受けよう〉
歯医者さんでクリーニングを受けると、自分では除去できない歯垢や歯石を取り切れるため、虫歯や歯周病の予防・改善効果を期待できます。また、ブラッシングのアドバイスを受けたり、虫歯があれば早期に発見し早期に治療に移ることもできます。
今自分でできることから虫歯になるリスクを減らし、食生活や間食のとりかたを見直して健康的な生活を送りましょう。


【Drブログ】

Dr. 岩波 洋一

『物価高問題が深刻』

スーパーの食材など軒並み値上がりしており、我が家では、安い商品を求めて、ほかの店舗を渡り歩くこともよくあることです。普段、よくインスタントコーヒーを飲みますが、以前は1パック500円前後だったものが900円近くに値上がりしていたり、アイスのパッケージが変わって新しくなったと思いきや量が減っていることなど驚くこともしばしばあります。先日、私がよく通っているサウナでも常連のおじいちゃんたちが、「〇〇のきゅうりが安かったぁ」「細くなかったかぁ?何本入ってたぁ?」など、日常会話にまで進出しているほどです。どこの店が安いかまでは聞き取れなかったのが残念ですが・・。歯科でもあおりを受けているのが現状で、かぶせものに使用する金属材料はロシア・ウクライナの戦争時から価格が急上昇していましたが、今は同じく仕入れる歯科材料すべてが値上がりしており、世間の物価高と同じ現象が起きています。どの業界でも大変なのはわかりますが、せめて普段のスーパーの買い物は安心価格で買いたいものですね。以上ぼやきでした。       


【そこが聞きたい!Q&A】

今月の担当
Dr. ふじた ひびく

Q. 口の中が渇くが、簡単に唾液を出す方法はあるの?

 A. 唾液は口腔内でとても大切な働きをしています。食べ物を湿らせて飲み込みやすくし、さらに味物質を溶かすことで味を感じやすくします。また、食べ物のかすを洗い流して口の中を清潔に保ち、舌の動きをなめらかにして会話をしやすくするなど、コミュニケーションにも関わっています。さらに、唾液には抗菌作用があり、むし歯や歯周病の予防にもつながります。
 加齢による唾液腺機能の低下や、からだの衰え、歯周病の進行、歯みがき不足などによって唾液が減少することがあります。その結果、摂食・嚥下機能が弱まり、誤嚥や窒息、さらには肺炎を引き起こすこともあります。また、舌苔や菌が繁殖して歯垢(プラーク)がつきやすくなり、口臭の原因にもなります。
 糖尿病などの病気や薬の副作用によって口が乾燥することもありますが、この場合も原因をきちんと取り除くことで、口やのどの保湿・潤滑・唾液量の改善が期待できます。
 「食べる」「話す」「呼吸する」など、生きていくうえで欠かせない口腔機能を支えるために、唾液分泌量を維持・増加させることはとても大切です。その方法のひとつが唾液腺マッサージです。誰でも簡単にでき、唾液の分泌を促します。①あごの下を押す。②首の下からあごにかけて押し上げる。③耳の前あたりをやさしくマッサージする。
 ちょっとした習慣の積み重ねが、口腔の健康はもちろん、全身の健康にもつながります。
ぜひ今日から意識して、日々の生活に唾液腺マッサージを取り入れてみてください。

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